千葉県立下総高等学校Shimofusa High School

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自動車部 他チームとの交流を通して

冬休みに入りましたが、他の運動部等と同様、自動車部もひっそりと、しかし朝から夕方までがっつりと活動をしています。丸一日やっていても飽きないようです。それでも3年生はもうほとんど顔を出さないので、人数が少なくて少し寂しい雰囲気です。

そんな自動車部に、23日(日)に刺激的な出来事がありました。東京の芝学園から技術工作部自動車班の中学1年生から高校1年生まで(中高一貫校)の部員が見学に来校してくれました。

今年本校が高校生クラスで4連覇したHondaエコマイレッジチャレンジ2018第38回全国大会では、芝学園もグループⅠ(中学生クラス)で優勝を果たしていました。

芝学園の部員の皆さん、本校自動車部を訪れるなり、たくさんの質問をしたり実際のマシンを食い入るように見つめたりして興味津々の様子でした。近くにいる本校の部員に質問をするのですが、本校の部員はその勢いに押されてか答えられずに目を白黒させている様子でした。

 

「すごく素朴な質問なんですよ。これは何でできているのかとか、どうしてこういうシステムを使っているのかとか。自分たちにとっては前からあるもので、それがもう当たり前になっているので考えたこともなくて。でも聞かれてみれば自分たちもそれを知らないで使っていることに気が付きました。」

と話してくれたのは2年生の前﨑くん。他の部員も口をそろえて「自分たちの知識のなさを痛感しました」と話してくれました。

でもそこで落ち込むような部員たちではありません。自分たちがまだまだ何も知らないということを知ったことで、もっと勉強しなきゃと意気込みを新たにしたようでした。

 

もちろん本校の部員も興味関心の度合いでは負けていません。芝学園から持ってきてくれていた2台のマシンに、本校部員たちも興味津々。

1年生の篠田くんは自分に任されているタイヤの仕事だけでなく、ドライバーとしてハンドル周りのシステムも気になった様子でした。

「ハンドル周りが、うちのマシンと全然違う…」

ちょうどそのことについて芝学園の部員から質問があったようで、顧問の先生が解説しているのを篠田くんもちゃっかり一緒に聞いて、「なるほど、そういうことだったのか」と本校のマシンへの理解を少しだけ深めた様子でした。

 

芝学園のマシンを風洞実験にかけてみました。走行時のマシン周りの空気の流れを再現できる実験です。ここでは本校の部員が手順などをしっかりリードして実験に挑みました。

芝学園の部員たちは実験に夢中になっていましたが、すごいなあと感心したのはその実験結果だけでなく、実験装置自体にも強く興味を示していたことです。本校の風洞実験装置も実は先輩方が考案した自作品です。送風機や換気扇を使って閉め切った部室内を負圧にし、シャッターの隙間から風洞設備に風を取り込む仕組みになっています。

自分たちの学校でも同じような設備が作れないか話し合っている姿を見て、

「これを実際に作った自分たちの先輩もすごいと思いますけど、これを作れないかと考えるなんて、自分には想像もつかない…」

2年生の永長くんはそう感じたそうです。彼らのどん欲なまでの向上心に煽られて「自分たちも負けてられないな、頑張らないと」と思ったと言います。

 

1年生の篠田くんは「マシンの見た目は断然うちの方がしっかりしていますが、それを構成している中身(製作している部員)は芝学園の方がすごくしっかりしていて驚きました。」と話してくれました。

やはり永長くんと同じように「負けてられないと思った?」と聞くと「いや、負けた~って思いました。」とあっさり認めてしまいました。

でも篠田くんはそれは比べられるものじゃないと考えているようです。自分たちは自分たちのやり方で、自分たちのできることを精いっぱいやっていく。篠田くんは他のチームと比べてみて、自分たちが劣っているところだけを見たのではなく、自分たちが優れているところも見つけられたようでした。

他校のチームが見学に訪れたことで、本校自動車部にも大変いい刺激になったようでした。これからも他チームと切磋琢磨しながら成長していけるような部活でありたいと願います。

芝学園技術工作部自動車班の皆さん、ありがとうございました。来年の大会で、お互い成長した姿でお会いできることを楽しみにしています。