10月に入ってから急に寒くなってきました。
例年であれば全国大会が終わった頃でその時の興奮のまま勢いに乗っている自動車部ですが、今年は感染症対策で大会が中止になってしまい、3年生の就職活動も10月にずれ込んだことも手伝って、部室がいつもより少し閑散としているように感じていました。
そんな自動車部に活気を取り戻す朗報が入ってきました。
11月に近隣県のチームと合同走行会が開催されることとなったのです。
エンジンをモーターに積み替えたEV走行会が11月7日(土)に日本自動車大学校で、さらにエンジンによる合同走行会の開催も11月22日(日)に同会場で決定しました。
どちらも万全の感染症対策を考慮したうえで、近隣県の希望チームのみの参加となりますが、今年度の活動の成果を発揮するには十分な舞台となることと思います。
「走行できる環境を提供してもらえたことが何よりありがたい」と話してくれたのは、3年生のエースドライバー篠田くん。
過去2年間、エンジンの大会では常に1位に君臨してきた実績の持ち主です。「ドライバーとは」を自問しながらその役割を彼なりに理解したうえで確実に遂行し、技術だけでなく心身ともに成長してきました。集大成となる大会が中止となってどれほど悔しい思いをしたか。
「最後の走行になるので力を尽くしたいです。運転も、(走行会中の設営や整備などの)作業も有終の美を飾りたい。」
最後にかける思いは人一倍です。
3年生の篠田くんだけでなく、今年は各学年にドライバーが在籍しています。マシンは2台しかありませんが、3名のドライバーが状況を見ながら交代で乗車する予定です。
ドライバー2年目となる2年生の大村くんも「全国大会がなくなった分、走れることが楽しみです。全力で頑張りたい。」 と意気込みは十分です。
一方、ドライバーデビューとなるのは1年生の岡﨑くん。「事故にならないように気を付けて走りたい。」と未知の世界にやや緊張気味に話してくれました。
部長の一人、3年生の捧くんはものづくり班に所属して、今はタイヤの泥除けを新調しています。そのかたわらでボディー製作にもよく手を貸してくれています。
「新型マシンのカウルはEV走行会には間に合わないのですが、昨年から試験しているベンチレーション(換気)の効果や、今作っている泥除けの性能を試したいと思っています。エンジンの走行会にはカウルを間に合わせたいです。」
と言って走行会に向けて作業の予定をしっかり見直していました。
もう一人の部長3年生の小関くんは
「自分たちにとっては最後の走行機会となりますが、自分たちにとってというより後輩に経験してもらうことを一番の目的と考えています。」と話してくれました。
「本番の大会とは少し違うとは思いますが、それでも大会時の作業の流れや、走行中の(ドライバー以外の役割の)マネジメントなど、教えられることをできる限り伝えていきたい。」
それぞれに出てくる言葉は異なるようですが、かける思いに違いはありません。今年度の活動の成果を十分に発揮して、来年度以降の活動につなげていく。これまでも、これからも、自動車部はそうやって引き継がれていくのです。
モーターによるEV走行会は11月7日(土)
エンジンによる合同走行会は11月22日(日)
ともに日本自動車大学校(NATS)での開催となります。
なお、どちらの走行会も感染予防対策としてチーム員以外は来場ができないことになっています。保護者およびOBの方々には大変申し訳ありませんが、見学はできません。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。