3年生部員が正式に引退をして新部長も任命された新生自動車部。
新部長となった田中くんが自分の作業を進めながら、早速周りに気を配ったり指示を出したりしている姿が見られました。頼もしい限りです。
でも2年生部員はおふざけに興じてしまうことがあるのが玉にきず。
そんな中でもバランスをとるかのように黙々と作業に打ち込んでいるのが1年生部員。
今日は1年生の前﨑くんに話を聞いてみました。
中学時代はパソコン部の部員としてロボットコンテストの関東大会にまで出場したことがあると言う前﨑くんは、もともとものづくりが好きで、学校説明会や体験入学の時から自動車部には興味を持ったようですが「こんな自分にはこんなすごい部活で務まるはずがない」と思っていたそうです。
それでも入学してから部活に見学に来てみたら、優しい先輩方が丁寧に説明をしてくれたそうで、「こんな自分でもできるようになるかも」と思わせてくれ、入部を決意したと話してくれました。
「部活内では夏休み頃から溶接に関わるようになって、最初は溶接なんてやったことないしうまくできるか自信がありませんでした。一緒に作業をしていた(2年生の)西賀先輩が『ここだと思ったらやるしかない』と教えてくれて勢いも大事だということを学びました。いざやってみると楽しいと思えるようになって良かったです。」
と話してくれた前﨑くん。
溶接で製作していたのはトランスポーターというマシンを輸送するときに使う台で、他にも大会の時に使う棚などの製作にも携わったことで「裏方の仕事が好き」だと言います。
それでも春からは2年生。今はボディーの型の成型に携わっています。
「記録に直接つながるような仕事はやっぱりプレッシャーを感じる」とまだ少し自信がないようですが、「今までは周りを気にすることなんてなかったのですが、この部活で作業をするようになって周りに気を配りながら作業をするようになりました。」と話してくれた前﨑くん。
自動車部ではエンジン班、ボディー班、タイヤ班と分業制をとってはいますが、やはり他の班との連携も大事になってきます。班の枠を飛び越えて仕事をすることも多々あります。手元に集中することも大事ですが、周囲の様子も感じながら作業することをしっかりと学んでいるようでした。
また「母親と買い物に行ったときに重いものも軽く持ち上げられるような体力が付いた」とも話してくれました。他で運動をしているわけではないけれど、最初から最後までほとんど立ちっぱなしの作業が続くので自然と体力がつくのだそう。
そんな前﨑くんも春から先輩になるということで、トランスポーターの作業を共にした2年生の西賀くんは「自分で考えて行動できるような先輩になってほしい」と成長に期待します。
「裏方ばかりでなく記録に直接かかわるような仕事も自信を持ってできるようになって、後輩に作業内容や大会のことも正しく教えられるようになっていきたい」と本人も意気込んでいました。
同じボディー班でその姿を見守ってきた2年生の秋山くんにどんな先輩になってくれることを期待するか聞いてみました。
「もっと質問をしてほしいと思います。」
秋山くん自身もちょっとでも疑問に思ったことは先輩にすぐ質問をしたそうです。
「先輩も分からないときがある。そういうときは部長や先生に聞くことで、自分だけじゃなくて分からなかった先輩にもそのことが分かるようになる。」そうすることで部全体の理解度が向上するというシステムだそうです。
自動車部は2年生、3年生になってからも学ぶことの多い部活です。後輩の存在が先輩を成長させることもあるし、先輩になることでまたいろんなものが見えてくると思います。謙虚な気持ちを持ち続けながら、たくさんのことにチャレンジして多くのことを吸収していってほしいと思います!