千葉県立下総高等学校Shimofusa High School

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自動車部 もてぎ大会レポート③~決勝走行

6月23日(土)に栃木県のツインリンクもてぎにてHondaエコマイレッジチャレンジ2018第10回もてぎ大会が開催され、本校自動車部から2チームが参加してきました。

 

決勝走行までの間に色々と不備が見つかったものの、本番までにはなんとかそれをクリアしていけたのは本校の底力なのかと思います。

とはいえ、トラブルはマシンだけの問題ではありません。

走行データを視覚的に分かりやすく分析するためにパソコンを用いたデータ解析を行っていますが、タイム計測係からパソコン係への連絡手段に携帯電話の無料通信アプリを利用したところ、通信が途絶えて不安定だという問題が浮上しました。

そこで、レース展開を見やすいピットの屋上でマシンがコントロールラインを通過したことを知らせる係、それを受けてパソコン係から見えやすい位置で合図を送る係を新たに設け、機械に頼らずアナログ方式で連絡をとるようにしました。

声は届きにくかったので合図を工夫して上手にやり取りを行い、タイム計測係との誤差1秒程度でデータ解析を行うことができました。

 

さて、いよいよ決勝走行スタートです。

3年生田中くんの操るAチーム緑マシンは相変わらず順調な走行を続けます。

新人ドライバー1年生篠田くんのBチーム赤マシンも周回タイムが随分安定してきました。

実は、決勝走行前にエンジンをかけるタイミングを変えてはどうかと自ら申し出た篠田くん。練習走行で指示されたエンジンをかけるポイントの先に下り坂があるため、もう少し惰性で走る距離を伸ばせるんじゃないかと考えたようです。

ただ、練習走行ではタイムがまだまだ安定しなかったため、まずは安定した走行を心掛けること、そのデータを分析することで速度をコントロールできることを教えてもらいました。篠田くんはその意味を理解したことで決勝走行での安定した走行につながったようでした。1年生ながら、考えてそれを伝えようとする姿勢や理解したことをすぐに実行できることに感心させられました。

 

無事に走行を終えた篠田くんは

「不思議な感じです。怖いけど、ワクワクするような感じ。」

とレースの感想を話してくれました。

怖いというのは、バックストレートでマネジメントとの通信が途絶えてしまうので、こちらの状況を伝えられずに不安になるのだそう。

それでも今回通信係を初めて担当した2年生の前﨑くんに対して「気を遣っていろいろ声をかけてくれたので安心して走行できました。」とも話してくれました。

 

決勝走行が終わった後は解析データを眺めながら、理想通りに走れたことを確認すると、二人のドライバー含め全員が達成感のあるようなすがすがしい顔をしていました。

ほどなくして出た結果は…

Aチーム 2272.152㎞/ℓ 1位

Bチーム 2113.012㎞/ℓ 2位

見事ワン・ツーフィニッシュで大会4連覇を果たしました。

 

部長でありAチームドライバーでもある3年生の田中くんは

「レース中、コースの中で同じラインを走れなくなって集中力が切れていることに気が付いた。3年生になって部長になって1,2年生の時とは違った疲れを感じて思ったのは、レースの前から持久戦が始まっているんだということ。」と話してくれました。

良い記録を出すためには、本番で頑張ることももちろん大事ですが、普段の部活に対する姿勢も大事になってくる。それが技術面だけでなく、時間的精神的な余裕にもつながって、集中したレース運びが完成するのだそうです。

「2台とも記録を残せたのは良かった。1年生の篠田くんが初ドライブでも記録を出せたのは大きい。」と話しながらも部長としては「人手はたくさんあったのに動かしきれなかった。全国大会までに1年生を育ててチームとして動けるようにしていきたい。」と反省の色をにじませつつ早くも全国大会に向けての意気込みを語ってくれました。

 

大会後は何日かかけてミーティングを行っています。

大会を経験したことで反省点も数多く出てきたと思いますが、得られたものはそれよりはるかに大きかったはず。

応援して下さった皆様、いつも部員を支えてくださっている保護者の皆様に心から感謝申し上げます。

全国大会までにどれだけ成長できるか楽しみにしながら、これからも見守っていただけると幸いです。