6月22日(土)栃木県のツインリンクもてぎを会場に、Hondaエコマイレッジチャレンジ2019第11回もてぎ大会が開催され、グループⅡ(高校生クラス)に28チームがエントリーする中、本校自動車部からも2チームが出場しました。
早朝4時に学校を出発した一行は5時半に会場に到着、上級生の指示のもとピット設営やマシンの最終メンテナンスを行いました。
エンジン回りの点検などはさすがに上級生しか触らせてもらえませんでしたが、ゼッケン貼りなどは先輩に指示されながら、1年生も作業に加わらせてもらっていました。
受付を済ませるとコースが開放され、実際に歩いてコースを確認することができます。
ドライバーデビューとなる1年生の川口くんは、先輩ドライバーの2年生の篠田くんと一緒にコースを歩きながら、エンジンをかけるタイミングやコースのラインどりなどを直接教えてもらっていました。
走行前には1台ずつ車検が行われます。
はじめて車検を受けた1年生の川口くんはやや戸惑い気味でしたが、2台とも無事通過。
次は練習走行になります。
競技内容は決められた時間内に決められたコースを走行し、配布された燃料の減った量を競う燃費競技です。エンジンはHondaの50㏄のスーパーカブエンジンを使用し、一人乗りで空気抵抗を減らすために仰向けに寝た形で運転するので条件は大分違ってきますが、一般的な自家用車では1ℓにつき20㎞走れば燃費が良いと言われるのに対して、本大会では1ℓにつき2000㎞を超えるマシンも現れます。
現在4連覇中の本校自動車部。これまで先輩方と積み上げてきたデータと技術を武器に、今年も新型マシンを携えて挑みます。
練習走行は本番と変わらない環境で行うことができます。データ取りには欠かせない時間です。毎年走っている同じコースでも、その日の気温や湿度などのコンディションが記録に大きな影響を及ぼします。
ドライバーが走行している間、他の部員はタイムを測ってこれまでのデータと照合し、的確なアドバイスを送ってドライバーをサポートします。
太陽が照りつけたかと思えば雨がぱらつくこともあって、天候は不安定極まりない状態でしたが、走行は順調そのもの。赤いマシンがAチーム、2年生ドライバー篠田くんが操る新型マシンで、緑のマシンがBチーム、初ドライビングの川口くんが乗車しています。2台ともトラブルなく、順調な走行を見せてくれました。
練習走行を終え、次の本番走行に備えてマシンの点検をしていると、タイヤ班の相野谷くんと篠田くんが何やら険しい顔つきになりました。緑マシンのタイヤに小さな傷を見つけたようです。写真にも写るか写らないかという小さな傷でしたが、毎日のようにタイヤと向き合っている二人は見逃しませんでした。
このままにしておくとバーストの危険性も出てくるので急いで交換します。その手つきも慣れたもので、写真を撮る暇もなくあっという間に終わってしまいました。
いよいよ本番走行という段階になって、2年生ドライバーの篠田くんとの通信機器に不具合が確認されました。
なんとか回復を試みますが、スタート時刻は迫ってきます。結局通信手段が確保されないままスタートすることになってしまいました。運転席にはストップウォッチも回転計もついているので、ドライバーが自分で判断して回転数などの調整をすることも可能ではありますが、チームのサポートが得られないのは大きな痛手となります。
スタートは1台ずつ、時間差で走り始めます。
赤マシンの次にスタートした1年生川口くんの操作する緑マシンは順調な走り出し。ところがしばらくして「コースアウト」との情報が入ってきました。ホームストレート手前のS字ラインで芝に乗り上げた様子です。
すぐに部員が駆けつけて状況を確認、コース復帰を促します(規定では自力でコース復帰することが定められています)が、芝からなかなか脱出できずに時間が過ぎていくばかり。
絶体絶命かと思われましたが、2年生篠田くんの操作する赤マシンは冷静にレースを続け、無事にゴール。緑マシンも大幅な時間ロスとなりましたがゴールして、初走行で完走することができました。
結果は、赤マシンのAチームが見事1位!
記録は2297.053㎞/ℓ、大会新記録を更新しつつ、2位以下を大きく突き放しての堂々の1位です。
緑マシンのBチームはタイムオーバーとなってしまいましたが、本校自動車部としては大会5連覇を達成しました。
連覇は達成したものの、表面化したトラブルだけでなく、各人の反省点も多く、週明けの今日は反省会が開かれました。みんなで反省点をあぶり出し、全国大会に向けてより良いチーム作りをしていけたらと思います。
次回は部員にインタビューした内容を掲載したいと思います。