11月2日(土)に日本自動車大学校(NATS)を会場に「NATS EV競技会2019」が開催されました。
NATS EV競技会はモーターを動力にして、配布されたバッテリー2個で1,110mのコースを2時間で何周できるかを競う大会です。今年は全国各地から20チームが参加し、そのうち10チームがエントリーしたジュニア(高校生)クラスに本校からも2チームが参加してきました。
本大会では参加する大会で唯一、全車一斉グリッドスタートとなるため、グリッドポジションを抽選で決めます。
2年生エースドライバーの篠田くんは10番グリッド、1年生ドライバーの大村くんは18番グリッドを引き当てました。…結構後ろの方ですが、スタート直後の混乱には巻き込まれずに済みそうです。
抽選と同時にバッテリーも配布されます。
配布されたバッテリーを各チームで充電しますが、バッテリーは一般的に温度が高い方が充電容量が上がるので、湯銭で温めながら充電していきます。
もう11月となれば外気温は低いので、油断をするとすぐに温度は下がってしまうし、かと言って熱すぎても容器が溶けてしまうので、ちょうどいい温度に保つのに神経を使います。
2年生を中心に、1年生も積極的に温度管理に携わってくれていました。
マシンの方はタイヤの空気圧をチェックしたり、ゼッケンを貼ったり、予備のバッテリーを取り付けたりして走行に備えます。
ドライバーは通信機器の確認も行います。
走行前には車検を受けて安全性を確認してもらいます。
また、本大会ではドライバーの体重でできるだけ不利益が生じないようにという配慮で、ドライバーの体重を測定し、55kgに満たない場合は重りを追加してバランスを取ります。こうすることで、各マシンの性能やドライビングスキルだけで勝負をすることができるのが、この大会のおもしろいところだと思います。
本戦前には練習走行が行われます。
昨年の走行データと比較して問題ないことを確認しました。
開会式では本校自動車部3年生の前﨑くんが選手宣誓を行いました。
いよいよ本番です。
全車一斉グリッドスタート、圧巻の光景です。
スピードレースではないので無理に他車より前に行く必要はありませんが、できるだけ良いラインで走行した方がバッテリーの消費は少ないので、ライン取り争いで他車と接触するマシンも見かけました。
その点、後方からスタートした本校の2チームは無駄な接触もせずにスムーズな走り出しとなったようです。
コースはアップダウンもあり、カーブも多いテクニカルコースとなっています。2時間も同じコースを走るので、省エネにつながるラインを見極めて、できるだけ同じラインをたどるのがドライバーの課題です。
コントロールタワーではドライバー以外の部員が、ドライバーと通信しながらタイムやバッテリー残量を管理していました。
バッテリー消費を抑えるためにはゆっくり走った方が良いのですが、2時間という制限時間を目いっぱい使ってバッテリーを使い切り、周回数を稼ぐためにはある程度の速度も必要です。
昨年のデータと比較してみると、タイムが遅れているのにバッテリーの消費も大きい様子。むむむ…
結果は2年生篠田くんのAチームが45周で3位、1年生大村くんのBチームが43周で5位入賞を果たしました。
昨年より記録は下がってしまいましたが、2年生の篠田くんは課題となっていたラインどりは満足のいくものでしたし、1年生の大村くんは初めてのテクニカルコースを2時間走りきることができただけでも十分満足のいく結果となりました。
今年度参加する大会はこれが最後となりました。
今年度も各大会で満足のいく結果を残すことができただけでなく、部員たちも大きく成長してくれたように思います。常日ごろから応援して下さっている皆様、活動にご協力いただいている保護者の方々にも心から感謝を申し上げます。
またこれからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!