10月1日(日)に栃木県のツインリンクもてぎにて行われた
本田宗一郎杯Hondaエコマイレッジチャレンジ2017第37回全国大会での模様をお届けしている第3弾です。
本校から出場した2チームのうちBチームがトラブルを抱えながらも練習走行を終えて1位の結果を出しましたが、Aチームの方が条件的には有利だったにもかかわらず記録が伸びませんでした。
Aチームにいったい何が起こったのでしょうか?
Bチーム同様、Aチームも出走した直後、デジタルタコメータの不良に陥っていました。
ただ、Bチームの誤作動と違ってこちらは人為的なもので、設定値が大幅にずれていたため目標の回転数でエンジンがストップせずにそのまま走ってしまいました。
「普段は時速30㎞ちょっとしか出さないのに時速50㎞くらい(回転数でいうと約3200回転のところ5000回転以上)出てしまって 驚きました。」
と言うAチームのドライバー2年生の田中くん。
すぐに気が付いたので落ち着いて設定値を変更しなおしてその後は難なく走行できましたが、最初の高回転が大きなロスとなってしまいました。
そして、問題はそれだけではありませんでした。
練習走行後に点検してみると、ブレーキパッドの片方だけ摩耗が激しく、タイヤのリムにも引きずった跡が見つかりました。
車検時にもブレーキパッドの調整に不備があって修正したはずでしたが、
取り付け方に不備があって走行している間に振動で緩んだものと思われました。
練習走行の記録には影響しなかったようですが、確認ミスが続いていることに不安も募ります。
その日の夜はミーティングを開いて確認ミスの反省と明日の動きの流れを確認して終わりました。
さて、本番走行の日がやってきました。
当日は快晴、気温も前日に比べて上昇しました。
両チームとも前日までに色々と不備を修正したので車検までにテスト走行をしてみようということになりました。
会場には本コースの内側にテストコースが開放されています。
まずは赤のBチームがテストコースに入り、問題ないことを確認しました。
次に緑のAチームもテストコースに入りました。
ところが、待てど暮らせど帰ってきません。
すぐ帰ってくるだろうと通信機器も持たせずにスタートしたので状況も分かりません。
「カーブのキツイところがあった。自分は危ないと思ってゆっくり進んだけど、もしかしたらスピンとかしているのかも。」
と先に走ったBチームドライバー石塚くんが心配そうに言いました。
事はもう少し重大でした。
鋭いカーブで制御のきかなくなったマシンは横滑りを起こした後、縁石に乗り上げて横転。
あっという間のことで何も考えられなかったとAチームドライバーの田中くんは言います。
心配したチームメイトが駆けつけてくれた時にはマシンを引きずって帰還するところでした。
ボディーは傷だらけ、いくつかの部品が破損してタイヤも偏摩耗を起こしていました。
昨年秋から研究してようやくつい最近完成したばかりの新型マシンでした。
本番の車検もすぐそこに迫っていました。
下総高校自動車部、最大のピンチ!
気になる続きはまた次回に!