厳しい残暑から一変、急に涼しくなってきました。
夏休みにボディーのカウルが形だけ完成して、一気に前進したように思えましたが、まだまだ作業は山積みです。
とりわけスクリーン(型にはめる窓)の製作は、ペット樹脂を温めることで柔らかくして、型に押し付けて成形するため、気温が高いうちにやるのが鉄則です。
涼しくなって作業しやすくなったと喜ぶ半面、スクリーン製作を急がないとと焦る気持ちも出てきました。
マシンは毎年1台ずつ新型を製作しているのですが、ただ単純に更新しているだけではなく、必ずどこかを変更して改良を目指します。
昨年度のマシンは記録も良かったし、デザイン賞を受賞することもできましたが、停滞は許されません。
ボディーの型自体も変更しましたが、今回はスクリーンの形も変更する様です。
3年生のエースドライバー篠田くんが実際に乗車したあと、ドライバーならではの視点からデザインを決めていきます。
「上側よりも下が見えたほうが絶対良い」
「下って足が邪魔で見えないんじゃないの?見えるの?」
「足の隙間から少し見えるんだよ。そこが見えてほしい時もある。」
とほかの部員と会話をしながら作業を進めていました。
どうすればいいかを「なんとなく」ではなく、こうやってきっちり言葉で伝えられるところが、篠田くんの強みだなと感心することがあります。
スクリーン改良のポイントは?と聞くと
「より見やすくて、より作りやすい形を目指しています」と話してくれました。
毎年、スクリーン製作には本当に苦労しているんです。
特にフロントスクリーンは、サイドよりも湾曲しているため、何度も試行錯誤を繰り返してもなかなか納得のいく仕上がりにならない場面を見てきました。
作りやすいというのも、とても大事な要素になります。
ある程度デザインが決まったら、1年生の新人ドライバー岡﨑くんに実際に乗車してもらって最終確認をしてもらいました。
これまでも動力実験などでマシンに乗車することはありましたが、アッパーカウルをかぶせてもらったのは初めてだったようで、想像以上の狭さに少し戸惑っていたようです。
デザインが決まったところで、いよいよスクリーン製作に突入です。
その様子も毎年こちらでレポートしていますが、今年も今年の様子をレポートできればと思います。
少しずつ自分たちの考えたマシンが形になっていくのが楽しみです。